ロンジェ風水アカデミー、学長の東道里璃です。
風水スクールの受講生の方々や、建築・インテリアの専門家の皆様とお話をしてきて、わかったことがあります。
それは、風水を取り入れた建築・インテリアの設計が、上手くいかない理由は、正しい知識や専門性をもたず、設計の全体像を見ることなく、部分的に風水を取り入れていることが原因だということです。
例えば、次のようなケースです。
- 風水の部分的な方法論を鵜呑みにして、建築・インテリアの視点から、設計プラン全体を見ていない。
- 風水を良くしたいから、生活動線は無視して、本に書いてあった吉方位を玄関だけに取り入れる。
- インテリアのトータルコーディネートも考えずに、カーテンだけ風水のラッキーカラーを取り入れる。
「統一感と調和」という考え方が、風水思想の根底に流れている哲学です。
しかし、五行や八方位の理論を使って、いかにも風水っぽく見えても、全体の調和がとれていないのであれば、実は、本来の風水思想とは真逆のことをしているということなのです。思想的根幹を全く理解しないまま、表面的なテクニックを鵜呑みにしてしまうのは、風水に限らず、とてもリスクが高いのです。
◆考え方を知っているだけでは、生かせない
さらに、住宅業界全体のあり方にも、家づくりが困難になっている理由があります。家づくりをする時は、土地、建築、インテリア、暮らしを一気通貫で見ていく必要があります。しかし、住宅業界はそれぞれの専門領域のつながりが弱いのです。極端な話ですが、インテリアや暮らしが上手く機能しなくても、法基準をクリアして、住宅を建てることができます。
風水を新築に取り入れたいのであれば、「風水」「建築」「インテリア」「暮らし」、それぞれの分野の知識と経験が求められます。全ての分野のプロになる必要はありませんが、専門家に伝わる言葉でリクエストを出すことや、質問ができるレベルの知識はもっていると安心です。
テニスを例にとってお話ししますね。ラケットを握ったこともない人が、テニスの本を読んだだけで、プロと試合ができるでしょうか?
テニスのルールも知らない状態で、オリンピックの観客席に座り、試合をどれだけ楽しめるでしょうか?
風水を実践したこともないのに、本を読んだだけで、建築・インテリアのプロに、風水のリクエストをどれだけ的確に出せるでしょうか?
風水理論も何も知らなくて、風水の良い家を手に入れても、その価値がどれだけわかるでしょうか?
風水のベースとなる陰陽五行説は、宇宙の原理原則であり、ものごとの本質を捉えた一つの考え方です。住宅だけでなく、東洋医学のように医療に使うこともできれば、薬膳料理のように料理にいかすこともできます。しかし、考え方を知っているだけでは、現実の生活の中で、実践的に生かすことはできないのです。
◆自分の内側から答えが出せる
考え方に加え、それを生かす分野の知識と、経験を組み合わせることによって、その分野に使うことができる方法論を作り出すことができます。誰かに答えを求めるのではなく、自分の内側から答えが出せる人生とは、どれほど素晴らしいことでしょうか。
目の前に困りごとがあればすぐに解決したい、誰かに答えを教えてもらいたい。
自分の「外側」に答えがあるような錯覚を、私たちは日本の学校教育で刷り込まれてきました。しかし、本当の答えとは、自分の「内側」にあるものです。
これから先の人生、数千年の時の洗礼を受けた先人の叡智を軸に、新しい世界を創造したい方へ。風水思想が宇宙の神秘の扉を開き、あなたをその内側へとご案内します。一生学び続けられる奥深い世界をお楽しみ下さい。
もしあなたがこれまで、なかなか上手く風水の良い空間を作ることができなかったのであれば、それはあなたに能力がないということではありません。単に、あなたが正しい方法を知らなかっただけのことです。私も知らなかったことで、数々の失敗を経験してきました。
しかし、正しい方法論に従って実行すれば、きっとあなたの理想とする空間、理想とする人生を作り出すことが可能になるでしょう。家づくりをスタートする前に、全体像を知ることで、大局観を持って家づくりを楽しんでほしいと思います。
東道里璃 (とうどう りり)
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