こんにちは。ロンジェ琉球風水アカデミー学長の東道里璃です。
今週末、2023年11月25日(土曜日)に、琉球ガラス村(沖縄県糸満市)の大人気イベント「琉球ガラス村まつり」にて、琉球風水のセミナーを開催します。
セミナータイトルは、
「伝統工芸品が主役!琉球風水デコレーション術」
沖縄の伝統工芸品を主役にしたインテリアとテーブル装飾がテーマにしており、現在、セミナー内容を最終調整中です。今回は、セミナーにご参加頂いた方に実際のインテリアデコレーションを見て、体感していただけるよう準備しています。
実際にインテリアとテーブル装飾を体験 五感で学んで楽しむ琉球風水セミナー開催!
琉球ガラス村様のセミナールームの一部ですが、壁紙やモールディングの施工を行います。壁面装飾の前にダイニングテーブルを置き、琉球ガラスや紅型を使ったテーブルコーディネートの展示も行います。セミナーでは、実際に壁面とテーブルのデコレーションを見ていただきながら、「それをどのようにしてデザインしたのか」という、デザインのプロセスを解説していきます。
これまでのセミナーでは、基本的に講義だけを行って来ましたが、インテリアやテーブルの装飾は、実際に見てみるのが一番かと思います。
琉球風水に関しては、私の場合、「風水思想」が専門なので、考え方を形としてお見せすることはなかなか難しいものです。なので、「インテリアやテーブルで体現するとこうなりますよ」という世界を
実際にお見せできるようにと試行錯誤を重ねて参りました。
今回は、琉球ガラス村様の様々な商品を「琉球オリエンタルスタイル」というテーマで使い方のコツをお伝えできればと思っています。
◆「伝統工芸品が主役!琉球風水デコレーション術」セミナー内容
琉球風水デコレーション3ステップ:琉球オリエンタルスタイル 2024年三碧木星Ver.
- コンセプトを設計するための3種の考え方:色×スタイル×運気
- 色:色彩理論(西洋・具体的)×陰陽理論(東洋・抽象的)西洋インテリアと東洋インテリアのスタイルを調和させる「色」の合わせ方
- インテリアスタイル(代表的な8つのスタイル)
- 運気:古代中国哲学の五行・八卦・九星という考え方
- 風水レイアウト
- デコレーションを際立たせる場所の見つけ方:琉球風水の気の流れとフォーカル・ポイント
- デコレーション3点セット:アート(鏡)、ライト、チェスト
- デザインプラン
- 色彩のトーン:琉球オリエンタルスタイルにはテーマカラーのトーンがある
- スタイル:クラシックのインテリア背景に、オリエンタルの素材やモチーフを使用
- イメージボードの作成法
- 商品リサーチの仕方:情報収集のコツとトータルコーディネートを成功させるサンプルの合わせ方
上記の考え方とやり方を解説します。暮らしに伝統工芸品を取りれる魅力をお伝えできればと思います。
琉球の歴史、精神文化、伝統工芸に触れながらのセミナー準備
今回は、コンセプトの設計から施工まで、4週間というかなりの短時間での準備で毎日のように、沖縄県内を走り回っております。現代住宅での沖縄の伝統工芸を主役にしたインテリアデコレーションの提案。これは、数年前からいつか実現したいとイメージしていましたが、なかなか実現できずにいたものです。
今回は、沖縄の伝統工芸品に指定されている琉球ガラス村様のイベントなので、沖縄の伝統工芸に振り切ってデザインのプランニングを行いました。いろいろ難しい問題もありましたが、準備の時間は「楽しい」の一言です。この数週間は、自分で何かを探し求めていくというより予期せぬ偶然の出来事に導かれていったような日々でした。
先週は、こんな一週間でした。
月曜 琉球ガラス村
火曜 久高島、首里城、首里琉染
水曜 琉球の歴史家 賀数仁然さん講義
木曜 城間びんがた工房
金曜 琉球料理伝承人とのお茶会
興味・関心・知識を持つと、同じ周波数の人や場所に引き寄せられるものです。「現代の暮らしの中で、琉球の精神文化、伝統工芸を取り入れ、いかにして次世代へつないでいけるとか」という思考を持っている方との出会いが、次々にありました。
【月】コンセプト設計「琉球オリエンタルスタイル」のガラスとの出会い
デザインコンセプトの設計のため、糸満市の琉球ガラス村へ。ショップのアイテムをじっくりと見るため、2時間ほど店内を歩き回りました。
琉球ガラス村を運営するRGC株式会社の稲嶺佳乃社長がジュエリーをプロデュースしていることをお聞きしていたので、展示コーナーへと足を運びました。洗練されたお洒落なデザインでとても私の好みでもありました。POPに目を向けるとそこには「琉球オリエンタルジュエリー」と書かれていました。
世界を旅されてきた稲嶺社長が西洋と東洋の魅力を掛け合せ、琉球らしさを表現していることがコンセプトでした。「琉球オリエンタルをジュエリーで表現するとこうなる」というとても納得のいく世界観でした。私も去年から「琉球オリエンタル」をテーマに、インテリアやテーブル装飾の世界観をイメージしてきましたが、ジュエリーとの共通点も見つかりました。
さらに、店内を歩いていると、食器にも「琉球オリエンタル」シリーズを見つけました。クリアガラスに紅型のモチーフになっている花の文様がシンプルに描かれています。「琉球オリエンタルの食器と共に
琉球オリエンタルインテリアをデザインできたら」そんなイメージを抱きました。コンセプトは「伝統工芸品を主役にした東洋と西洋が混じり合う琉球オリエンタルスタイルでいこう」と心に決めました。
【火】歴史と精神文化に触れる旅〜久高島から首里城へ
この日は、ロンジェ琉球風水アカデミーの久高島ツアーの日でした。久高島認定ガイドの内間千賀子さんにご案内いただき、ロンジェ®の受講生のみなさんと久高島を周りました。これまで、10年近くにわたり毎年のように訪れていた久高島ですが、内間さんのガイド付きで巡ると新しい世界がいろいろと見えてきました。
私が久高島でこれまでに訪れた場所で、エネルギーがとても高いけどなんの情報も見つけられない場所がありました。内間さんが最初に訪れたのはその場所。そこは、国王と聞得大君が久高島に入る際の玄関口となる御嶽でした。
「国王と聞得大君の足跡を辿りながら久高島を巡ります」と、内間さんは仰って、そのルートでご案内くださいました。普段のガイドでは歌わないと仰っていましたが今回のツアーでは、特別に御嶽でクエーナを歌って下さいました。クエーナとは、御嶽で神様をお迎えするために歌う神唄。神聖な御嶽で響く内間さんのクエーナを聞きながらの参拝。
久高島のことをよく知る認定ガイドの方と巡る久高島ツアーで、最高の時間を過ごしました。景観の中にストーリーが見えると目に見える世界が変わります。
久高島は、私の住む玉城集落とも深い関わりがあり玉城城跡と久高島は、冬至の朝日でも繋がっていることがわかりました。玉城の聖地巡礼の際もより深く行事の意味を味わうことができるようになりそうです。内間さんのような認定ガイドと巡る久高島ツアーとってもおすすめです。
久高島から安座真港に戻り、そのまま首里城へ向かいました。セミナー準備のため、インテリアとテーブル装飾の小物を探すためです。琉球オリエンタルの世界観を表現するためにテーブル小物のカードやテーブルナプキンがあったらいいなぁという思いで首里城のお土産ショップへ。
首里城公園ではテーブル小物は見つからず、近くの琉球の織物、染め物の施設suikaraへ。しかし、休業日でした。そこで、紅型・サンゴ染め工房「首里琉染」が近くにあったことを思い出し、首里琉染へ。
インテリアのウォールデコレーションやテーブル小物を探している旨をお話すると、琉球ガラス村さんのイベントチラシをご覧になっていて、私のセミナーのこともご存知でした。温かくご対応くださり、
店内でいくつか商品の写真を撮らせていただきました。どれも上質感漂うものばかりで、うっとりします。
首里琉染は、琉球王国時代の高級女神官の一人「真壁大阿母志良礼(マカンウフアンシタリ)」の神殿及び住居跡地にあります。琉球王国時代の最高女神「聞得大君」の下に真壁・首里・儀保の「大阿母志良礼」と呼ばれる3名の高級女神官がいて、そのうちのお一人です。
上写真は首里城公園で撮影したものですが、首里琉染のお店の入口正面にも、この写真の国王や聞得大君が乗る美しい輿(うちゅう)が置いてあり、神聖な空気の漂うお店です。首里琉染に置かれているようなアイテムを使って日常を彩ることができたら幸せだろうなと感じる時間でした。
【水曜】賀数仁然さんの歴史講義
TVやご著書でも有名な琉球の歴史家である賀数仁然さんの歴史の講義を受講しています。今週は、タイムリーなことに「琉球の伝統工芸」がテーマで、特に紅型にフォーカスしての授業でした。紅型については、最初は全く分からなかったのですが、ここ数年で興味を持ち始めて図書館で本をどっさり借りて読んできました。
王朝時代から続く紅型三宗家の城間栄喜さんによる戦後の紅型の復興の話は、涙なくして読めないほどの内容です。紅型の美しさに憧れを抱いており、紅型の起源や由来などのお話は大変興味深いものでした。
「インドネシアのバティックから影響を受けた」という話をどこかで読んだことがあり、賀数先生に質問してみました。すると、500年前のインド古更紗の写真を見せてくださり、それは琉球の紅型そっくり。14世紀〜16世紀の大交易時代、アジアのメイン貿易港は、マラッカ、福州、那覇でした。マラッカの国王から琉球国王への手紙では、琉球がマラッカで大量の布を購入していることに対してのお礼が述べられていました。そして、マラッカにはインドから布が輸入されていたようです。マラッカがポルトガルに征服されたことで貿易が途絶え、その後、琉球での自国生産が始まったようです。
【木】城間びんがた工房へ
紅型の歴史を学べば、必ず登場するのが王朝時代から続く紅型三宗家の城間家、知念家、澤岻家。私が紅型に興味を持ち始めた頃は、恥ずかしながら紅型三宗家について存じ上げなかったのですが、インターネットに掲載されている膨大な紅型の画像から「これ素敵」と直感的に選ぶ柄は、いつも城間家の作品でした。今回、城間びんがた工房へ、初めて伺うことができました。
首里城には何度も通い近くを通っておりましたが、首里の昔の風景が残る緑に囲まれた場所に「城間びんがた工房」があります。第16代の城間栄市さん、奥様の城間あずきさんにご挨拶させていただきまして、ギャラリーでは、額装した紅型、ハンカチ、バッグなど見せていただきました。神聖な気の流れるところで、何時間でも瞑想していられるような周波数の空間でした。聖なる空間に展示される紅型の数々。「感動」の一言です。
本番用のプレートを持って行きまして、その場でコーディネートさせていただくとこんな感じに。
インテリアやテーブルのコーディネートをする際は、現物を実際に合わせてみることがとても大切です。実は今回、別の柄で考えていたのですが、プレートやナプキンリングを持っていき、実際に合わせてみることで選択が変わりました。
一般的に目に触れる紅型とは、観光地で琉装している方が着ているものや、お土産ショップのハンカチなど、手染めではなくポリエステルにプリントされたものです。本物の手染めの紅型は芸術品の領域に入っているので、そうそうお目にかかれるものではありません。それだけに、観光用のポリエステル紅型と本物の手染めの紅型にはあまりにギャップがあります。本物の芸術品にふれると、今までの紅型のイメージががらりと変わります。
この芸術品を日常に取り入れるのは、至難の技です。なかなか本物に袖を通す機会はないかもしれません。本物を取り入れるなら、額装してインテリアとして楽しむことでしょうか。食卓にはとても本物はおけませんので、プリントものにはなりますが、テーブルランナーやテーブルナプキンでアクセントにするのがよいかと思います。食卓ではどうしても食べ物のシミがついてしまうリスクがあるので、撥水加工や漂白ができるような機能性をもたせることが必須かと思います。テーブル小物で紅型の種類が豊富になることを願うばかりです。
【金】琉球料理伝承人とのお食事会
フランス、イギリス、東京、沖縄と数々のホテルレストランで料理長を務められ琉球料理伝承人でもある人生の大先輩とお話する時間を過ごしました。出会いのきっかけは、「王朝時代の宮廷料理と廃藩置県後の沖縄料理はどう線引きされているのか」というところからご相談が始まりました。テーブルコーディネートをする上では、メニューが何かがわからないと、食器やカトラリーを選ぶことができないからです。まだ明確な線引きはないそうで、現在その作業を行われているそうです。
そして、写真のお料理は、新里清光さんから。我が家につくなり、キッチンにて清光さんの盛り付けからスタート。料理コンテストで審査員も務める琉球料理割烹(名護市)のオーナーです。一流料理人の集まるホームパーティとなりました。自宅で割烹山吹のお料理をいただくという、夢のような時間でした。
私は料理の世界のことは素人です。テーブルを装飾する上で、料理人の方々がどんなことを考えているのかお聞きするのは、大変貴重な時間でした。住宅や料理など住まいに関する専門家の方とお話していると「暮らしと芸術は一体」と感じます。
私のテーブルコーディネートの師匠である丸山洋子先生が、「テーブルコーディネートとは生活芸術である」とおっしゃっていたことが、とても心に響きました。建築も、インテリアも、テーブルの上も、料理も、専門家の方は、みなアーティストです。
特に、料理人の方は、料理長兼レストラン経営者であることも多くアーティストとしての創造性と経営者としての数字感覚のバランスが取れています。そういった「あり方」そのものから学ばせていただくような時間でした。
現代住宅にも合わせやすい伝統工芸の琉球ガラス
人間の細胞が入れ替わるのは3ヶ月から6ヶ月と言われていますが、私が南城市に引っ越しをして7ヶ月が経ったところです。気づけば、周りはアーティストがいっぱい。玉城の土地の気が、アーティストの気が強いので影響を受けていると感じます。
旅に出ると、価値観が変わり、人生が変わってしまうこともよくあることです。ある土地の気に触れることで五感で何かを感じ取り、価値観にまで影響するのではないかと思います。
歴史と伝統を大切にしている方たちとお話するのは私にとって至福の時間。次世代へつないでいくために、少しでもお役に立てる生き方をしていきたいと強く感じた一週間でした。
なお、今回のセミナーの主役となる琉球ガラスは、廃藩置県後に沖縄県になってから生産が始まったそうですが、100年以上の歴史があり、沖縄県の伝統工芸品に指定されています。
琉球ガラスをインテリアに取り入れることの魅力は、現代住宅に合う「モダン」の要素が入っていることです。ガラスの素材が持つ質感が、ツルツル、ピカピカしており、このような素材は気の流れが速く、
モダンスタイルのインテリアによく合います。例えば、エレガントなダマスク柄の壁紙に、琉球ガラスの漆をイメージした花器を合わせると、このような感じです。
漆にも合いそうな壁紙を選ぶのがコツです。壁紙はシンコールのBB-1707。白地にエレガントなダマスク柄。ゴールドとシルバーでラインが描かれています。ゴールドとシルバーは、漆製品にもよく使われている色なので相性が良いんです。伝統工芸というクラシックなアイテムだけでコーディネートすると、現代の洋風住宅に合わせにくいことがあります。しかし、ガラス素材にはモダンの要素も入っているので、現代住宅にも合わせやすいアイテムです。
琉球ガラス村「琉球風水デコレーション術」セミナーは、2023年11月25日(土)開催
今回のセミナーは、特別プレゼント付きです。セミナー参加費は、1,500円となっておりますが、私の著書「風水空間デザインの教科書」(4,180円)をご参加いただいた方全員へ、プレゼントいたします。
昨年は8,000人が来場した、琉球ガラス村様での年に一度の大人気イベント琉球ガラス村まつり2023。琉球ガラス製品がお得な価格で購入できる他、沖縄の人気ミュージシャンのライブもあります。
琉球ガラス村まつりへの入場、駐車場は無料。大変込み合うことが予想されますが、シャトルバスも運行します。イベントの詳細、駐車場のご案内琉球風水デコレーションセミナーお申し込みは、以下のサイトをご覧ください。
ロンジェ琉球風水アカデミーのご近所にある以下の店舗、及び、宿泊施設に、ポスター、及び、チラシの設置をお願いしてきました。
浜辺の茶屋
ヴィラさちばる
玉城食堂
玉城焼
百名伽藍
ご来店された際には、ぜひ、お手にとってご覧くださいませ。琉球ガラス村にて、あなたにお会いできますことを心より楽しみにしております。
日程の都合が合わない、遠方で参加が難しいという方は、後日報告のレポートをお届けしますので、ニュースレターにご登録いただき、お楽しみいただければ幸いです。
東道里璃 (とうどう りり)
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