ロンジェ®︎琉球風水アカデミー学長の東道里璃です。

風水空間デザイナー®︎養成講座の2022年2月の活動を、メルマガ登録者様限定のマンスリーレポートとして報告いたします。

コミュニティメンバー限定で、毎月開催しているグループコンサルティングの内容や、卒業生の声、受講生からの相談内容に対する私からのフィードバックなどを、一部抜粋してお届けします。

このレポートを読んでいただくと、自宅をパワースポットにする考え方や氣の流れの良い家具配置の方法、子供部屋のインテリアコーディネートのコツ、財運アップのヒントまで分かります。

ご自宅を美しく、よりエネルギーの高い空間にするための行動を導く、お役立てください。

自宅をパワースポットに! グループコンサルティングの内容を紹介

2022年2月の全体グループコンサルティングは、琉球風水の軸となる理論である形勢法の「四神相応」と、琉球風水の「抱護」について講義を行いました。その一部をご紹介します。

風水には「形勢派」と「理気派」という二大流派があります。形勢派は別名、巒頭(らんとう)派、龍象徴主義とも言います。人間も自然の一部と捉え、地球と一体化するようにして大地を見つめる。それが形勢派風水の基本的な考え方です。琉球風水の基盤も、この形勢派にあります。

形勢派には、龍穴=パワースポットを構成する4大要素があります。それは、「龍(りゅう)」「穴(けつ)」「砂(さ)」「水(すい)」です。

まず、「龍」は大地であり、山の起伏で、遠くの風景を表します。躍動する龍のような起伏がある山並みは活龍=活力があり、直線的だと死龍=活力がないと捉えます。

形勢法は、物のエネルギーが形になった状態を分析する手法でもあります。エネルギーの高いところには、エネルギーの高い物が生み出されます。土地のエネルギーの良し悪しを見分けるごく簡単な方法は、そこに生えている植物を見ることです。植物が元気よく生えている土地なら、エネルギーは高いと言えます。

「穴」は、霊気が集まるパワースポットです。「砂」は龍穴を抱く周辺環境で、左右の近い風景。右側を青龍砂、左側を白虎砂と言います。山や建物の形、そして水や空気の質に当たります。山が少ない沖縄は、樹木を育てることで砂を補いました。

四つめの「水」は川や道路の流れ。龍が勢い良く走る、情緒的風景を指します。実は風水景観を守ることは、私たち人間が「美しい風景を見て生きていきたい」という精神的な欲求を満たすことです。例えば、丸みのある形を見ると幸せだと感じます。でも、尖ったものが向いているとどうでしょう? 殺気を感じるのではないでしょうか。形に吉と凶をつけることで、美しい風景を守り、悪い風景を避ける。それが形勢法の元々の考え方です。

氣の流れが良く、安心できる家具配置

実は形勢法にも運氣があります。「龍」がいいところに住めば、地位や名誉、高い身分が得られ、一家が繁栄すると考え、人々は龍を探しました。「穴」は、吉凶を左右すると言われています。風水では、トラブルやアクシデントなく進むことを、吉とします。霊氣が集まるいい場所に家を構えることができたなら、物事が吉で進んでいくと考えられました。 「砂」がしっかりしていると、健康で寿命を長くすると考えられています。形勢派で「水」は財を司ります。ですから、富と関係してくるわけです。

形勢法で家具のレイアウトに大きく関係してくるのは、「砂」と「穴」の部分です。ご自身のベッドや椅子の四方の環境は、どうなっているでしょうか? 毎日眠り心地がいい、座り心地がいいということは、健康に直結すると思います。また、ベッドや椅子の配置で、安心できる精神状態が保てるかも変わります。ですから、穴が吉凶を左右するというのは、すごく納得がいくのではないでしょうか。

龍穴のポイントは、背後に氣の発生源となる玄武があること。玄武を背にすると、左腕が青龍で、右腕が白虎。そして前方が朱雀になります。これが四神相応の考え方です

四神相応の理論を、家具配置に置き換えてみましょう。まずは椅子の配置。壁や、安定した背もたれが玄武で、前方の入口や広いスペースが朱雀です。ベッドの配置では、壁やヘッドボードが玄武で、入口や足元の空いたスペースが朱雀になります。

上写真は、形勢法の水流のイメージで、安心感のある椅子の配置を示しています。

人が右側を向いているとすると、玄武と青龍砂、白虎砂に囲まれた状態で、前方からエネルギーが流れてくる。そして氣が満たされて、ちょっとずつ流れ出ていくようなイメージです。 ポイントはまず、氣の流れるラインの形。そして、流れるスピードはとても大事です。氣が留まる場所を確保し、衰退した氣が滞ることなく、少しずつ流れ出ていく。そういうイメージの環境が、安心感を生みます。

家づくり成功の秘訣は、全体から部分へ

形勢法で氣の流れを整える際には、外側「アウトサイド形勢」と内側「インサイド形勢」、二つのアプローチがあります。アウトサイド形勢、インサイド形勢という言葉は、みなさんが理解しやすいよう私が造った造語で、専門用語は外家巒頭、内家巒頭という言い方をします。

アウトサイド形勢は、氣の流れとしては光・風・水を指し、自然と建築との調和を目指すもの。設計では、アウトライン設計やゾーニングです。視点としては全体的、外側的で、主に建築士さんの作業領域です。

そして、インサイド形勢は、氣の流れでいうと生活動線や視線の流れ。人と建築の調和を目指します。設計では、間取り設計や家具の配置。そして視点としては部分的で、主に内側を見ています。この分野に強いのは、インテリアデザイナーですが、現状で実務を行っているのは建築士です。専門業者としては、建築とインテリア、両方の会社が関わってきますが、ほとんどの場合、建築設計会社だけで行っています。そのため、内側の視点が整っていないケースが多いです。

形勢法の「形」と「勢」には意味があります。形は近くに見える山の形で「砂」。勢は、遠くに見える雄大な山の峰々。つまり「龍」で、遠景の情緒的な風景です。風水には、勢を見て、形を見るという順番があります。入れ子構造で、全体から部分へ次第に視点を移していくのが風水の考え方です。

全体像の輪郭をしっかり整えてから、内側を作り込んでいく。その順番で進めると、家づくりはうまくいきます。 風水的にいいのか、悪いのかを、基本として知っておくことは、とても大事なことです。でも、理想を100%実現するのは、現代の建築では難しいのが現状。ですから、許容範囲と優先順位をきちんとつけておくことが大切です。

風水的にバツと言われることでも、建築的な工夫で、限りなくマルに近づける方法はあります。体感できるものは、自分で体感し、許容範囲内かどうかを実感として語ることができるかが大切です。

受講生からは、「沖縄の風水の歴史の深さを感じた。家具やインテリアを選ぶだけでなく、間取り変更にも琉球風水の考え方を取り入れて、お客様に提案したい」「空間でイヤと感じることが、風水で理論的に説明できるのがすごいと思いました」などの感想がありました。

受講生の声〜新築前に風水の学び深める 身体の氣と住環境の氣の融合にワクワク

1月に卒業した受講生の声をご紹介します。

自宅を新築する計画があり、風水の整った家づくりを学びたいと、ロンジェ®︎へ入学したY・Yさん。理学療法士としてリハビリに携わり、自然療法も生かしたケアを行う自宅サロンの開業が目標。風水理論を用いた自宅の現状分析から改善点を導き出し、新築に向けたコンセプトの設計と要望の洗い出しを行われました。

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理学療法士をしながら、ホメオパシーやフラワーレメディなどの自然療法も学んできたので、自宅サロンの開業が目標。築40年超えの自宅を新築する計画があり、どうせ家を建てるなら、理想の施術ができる環境を整えたい。そう考えて、以前から興味のあった風水を学ぼうと思いました。

気功も学んでいるため、氣の流れや陰陽五行の考え方は身近。入学相談を受けた時、「ここなら、今まで習ってきたことを統合して学べる」と感じ、ロンジェ®︎の入学を決めました。

講義動画を見るのは楽しくて、仕事の合間の時間も利用して、職場でも繰り返し視聴。課題に取り組み、個別のコンサルティングでフィードバックをいただく中で、物事を難しく考え過ぎている自分に気づき、もっと素直に考えようと思いました。

陰陽鑑定や氣の流れの鑑定で、いまの自宅を現状分析。心地悪さの理由が分かりました。先生からのフィードバックを踏まえて今の家を整えることで、少しずつ心地よいと感じることが増えています。ロンジェ®︎での学びが、目標に向かって進む後押しになっています。

また、同期にインテリアコーディネーターの方がいたので、刺激になりました。風水の学びにも仕事にも、すごく前向きに、一生懸命取り組んでいて、私ももっと頑張ろうという気持ちに。素敵な仲間に出会えて、本当によかったです。

私は愛知県に住んでいますが、琉球風水の考え方は地域に関係なく活用できると感しています。体の氣の流れと建物の氣の流れを融合させたら、どんな相乗効果が生まれるのか。それを考えるだけで、ワクワクします。新築に向けて継続会員で学びを深めながら、訪れたお客さまにいい影響を与えられる空間を作っていきたいです。

受講生の実践課題より〜子供部屋のインテリアコーディネート

色使いでより美しく、上品に調和

受講生のご感想

壁、床、天井をリフォームした子供部屋の家具を買い替え、小物やファブリックをトータルコーディネートしました。

ベッドとデスク、コンソールテーブルは、同じ家具メーカーの同じシリーズで統一。椅子とベッドのヘッドボードの張地は、陰陽バランス、そして壁色との相性を考慮して、グレーからベージュに張り替えてもらいました。

小窓にはベージュのローマンシェード。時計と照明、花器をゴールドにして、アクセントにしました。寝具は白でまとめ、クッションとフットスローは当初、イメージしていた鮮やかなターコイズブルーのクッション、フットスローを合わせました。

でも、ベッドフレームの色が思っていたより黄みがかっているためなのか、クッションとフットスローのブルーが強過ぎる感じがして…。クッションを壁色に近い、光沢のある無地に変えてみたら、とてもマッチしたように感じています。先生はどう思われますか?

部屋がほぼ完成して、娘はとても喜んでいます。6畳のお部屋ですが、「結婚して家を出たら、事務所として使おうかな」と言い出すくらい(笑)。部屋が気に入り過ぎて「お嫁にいけないね」と家族で笑っています。

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東道里璃からのフィードバック

モールディングの入った家具がトータルで揃うと、本当に素敵ですね。とても上品な空間に仕上がっています。コンソールの上部に、グリーンやアートが加わると、さらに華やかな空間になると思います。

明るめながら、彩度を抑えたブルーの壁を、白の幅木で囲うような、シャビーな色使いのお部屋。フットスローは、壁と同系色の生地で仕立てると、きれいだと思います。光沢のある生地なら、白の地模様が入っていてもかわいいですね。白のパイピングやフリンジなど、縁に豪華な装飾があると、お部屋の美しいアクセントになります。

ベッド脇のサイドテーブルは、両側にあるとシンメトリーで美しいです。女の子の場合は、風水的にも、サイドテーブルを両側に置くのがおすすめ。ベッドの両側が安定することで、結婚運が上がると言われています。ぜひ対でそろえてみてください。

美意識の高いお嬢様の想いを深いところまで汲み取った上で、母としての愛情をたっぷり詰め込んだプランだからこそ、お部屋が一層、輝いていますね。私も改めて、部屋作りに大切な「想い」に気付かせていただきました。

財を成すには、水の流れ出る場所を見せない

受講生からのご質問

Q. 玄関の目の前にトイレや浴室がある間取りは、風水では漏財宅と言われ、避けるべき造りだと言われますが、その理由を教えてください

A. 水=財の出口が丸見えになり、一気に漏れ出てしまうからです。

龍穴を形成する4大要素のお話でも触れましたが、形勢法では、水は財を表します。現代住宅では、水が入ってくる場所はほとんど見えないので、水の流れ出る場所=水回りをパブリック空間から見えないようにすることが、一番大事なことです。

水の出口を見せない。それは、一気に水=財が流れ出ないということです。水の流れの理想は、見えないところから少しずつ、少しずつ出ていくこと。それが富を左右します。

玄関の正面にトイレや浴室がある、いわゆる漏財宅は、水の出口が丸見えになってしまいます。玄関から入ってきたエネルギーが、出口へ向かって一直線。ですから、玄関、リビングやダイニングなど人が集うパブリック空間に面して、トイレのドアはつくらないようにしてください。

氣の流れにおいて、直線的なラインを避ける理由も同じです。王朝時代の風水鑑定報告書にも、形勢法の鑑定として、「財運が漏れ出るから、直線にしないように」と書かれています。 自然と調和する風水理論によって環境を整えるということは、その場、そこに住まう人たちの精神状態にも大きな影響を与えるのです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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東道里璃【Lily Todo】 株式会社ロンジェ 代表取締役 立教大学大学院異文化コミュニケーション学修士 著書「琉球風水で叶うナチュラルエレガント 風水空間デザインの教科書」(ガイアブックス刊) 東京世田谷区出身。成蹊大学経済学部卒。財団法人日本道路交通情報センターに入社し、JARTIC道路交通情報キャスターとしてNHKテレビ、J-waveなどに出演。夢を叶え、充実した人生であったが、忙しい生き方に疑問を抱く。「自然が好き」という価値観に素直に生きることを決意し、退職してニュージーランドへ。1年間、スクーバダイビング、スノーボード、トレッキング、アフタヌーンティーの旅に出て、東京の経済優先の価値観が音を立てて崩れる。「豊かさとは一体なんなのか?」を自分に問いかけるきっかけとなる。帰国後、立教大学大学院へ進学。在学中、乗馬の練習中に落馬して骨盤を骨折し2ヶ月入院。うつ病になるも、なんとか修士論文を書き上げ異文化コミュニケーション学修士号取得。卒業後、新築注文住宅の設計で風水との運命の出会い。しかし、設計は失敗。理想の未来を描けない東京の土地を離れ、2011年沖縄の離島へ移住。沖縄が東京から南西方位にあり、引っ越しのタイミングに風水的大吉方位だったので、風水の効果とやらを実験してみたかった。沖縄最初の新居は、築180年の琉球民家。離島の集落で王朝時代の風水集落に出会い、人生の使命を見つけたと確信して琉球風水師に転身。過去の新築住宅設計失敗の理由を徹底分析。2012年、親族も友人も誰も知り合いのいない宜野湾市で、琉球風水スクールを立ち上げる。ブログによる情報発信が新聞編集者の目に留まったことを機に、沖縄タイムス系新聞コラム通算80本以上執筆。有名企業・団体からの依頼でセミナー講師を務め、参加者の数は1000人以上に。新築住宅や商業空間の現場でも風水デザインを監修。2022年『琉球風水でナチュラルエレガント 風水空間デザインの教科書』出版。現在、聖地の点在する南城市の風水集落に住み、オンライン&対面のハイブリッド型のスクール、ロンジェ琉球風水アカデミー運営。少人数制の個別対応で、受講生に寄り添い、ひとりひとりの価値観にあった土地選び、家選び、室内装飾、生き方を一緒に考えている。県内の大学でも非常勤講師を務める。 「生き方に迷ったら、リセットボタンを押してみよ。人生はゲームさ。何度でもリスタートできるよ」 特典付きニュースレター「琉球風水インテリア通信」配信中 https://longe.jp/newsletter/