ロンジェ®︎琉球風水アカデミー学長の東道里璃です。

ロンジェ琉球風水アカデミー8月の活動を、マンスリーレポートとして報告いたします。

風水空間デザイン®︎講座全クラス共通のグループコンサルティングの内容や、受講生の実践や相談に対する私からのフィードバックなどを、一部抜粋して報告いたします。

このレポートを読んでいただくと、風水理論と色彩理論の組み合わせで魅せるカラーコーディネートのコツや、なりたい未来の姿から逆算した心地よい部屋づくりのヒントなどがわかります。

住まいも、暮らしも、人生も、より美しく、心地よく充実させる学びと実践法として、風水空間デザイン®︎をお役立てください。

陰陽バランス調整の精度を上げる!講座の新コンテンツ「色彩理論」8月の全体講義の内容を紹介

今月は、風水空間デザイン®︎講座全クラス合同のグループコンサルティングを行いました。お部屋の模様替えやリフォームでのインテリアプラン作成の基礎となる、「西洋インテリアの歴史」と「色彩理論」の講義を行いました。この2つは、ロンジェ琉球風水アカデミーの新コンテンツです。

これまでの講座では、風水に関しては、歴史や学術的な理論をベースに、実践法まで講義を行ってきました。インテリアに関しては、基礎的な理論の講義は特に行わず、実践方法についてお伝えしてきました。しかし、この方法ですと、「風水が理解できてもインテリアでつまづく」ということが、起きていました。

受講生には、インテリアの資格をお持ちの方・すでにインテリアの実務を行われている方と、一般の方がいらっしゃり、一般の方にもインテリアのスキルアップをしていただける方法をずっと考えてきました。「西洋インテリアの歴史」と「色彩理論」の学習の必要を強く感じてきまして、今回、ようやくコンテンツ化でき、とても嬉しく思っています。本レポートでは、色彩理論の講義の内容をご紹介します。

東洋の陰陽論と西洋の色彩理論でカラーコーディネートに自信がもてる!

琉球風水の陰陽鑑定では、「寒暖」「明暗」「彩度」「濃淡」「清濁」の5つの要素で色を陰と陽に分けて捉えます。カーテンや壁紙など、何か一つの部分の色を見る時も、部屋の広さ、天井の高さ、窓の大きさや光の強さといった部屋全体の環境条件まで含めて調和を考え、一色を選んでいます。陰陽論は宇宙の万物を2つに分類する考え方なので、かなり抽象的な世界です。感覚的で曖昧な世界であることから、使いこなすにはかなりの経験が必要になってきます。

私はこれまで、陰陽論の講座テキストをつくり、陰陽論の講義を行い、住宅の現場で陰陽バランスを調えることを実践してきたので身についてしまいました。しかし、初めてカラーコーディネートにトライする方には、陰陽論の前に、色の特性だけにフォーカスする色彩理論を学んでおいていただけると、より早く習得できると思い、色彩理論のコンテンツをあらたにつくりました。

色には、赤や青、緑といった色相と、トーン(色調)があります。「色相」とは、赤、青、黄色などの色みのことです。「トーン(色調)」とは、色の明るさ(明度)と鮮やかさ(彩度)の2つの軸の組み合わせから生まれます。色相についてはご存知の方がほとんでですが、カラーコーディネート重要なのは、実は色相よりもトーンです。逆にトーンがわかれば、カラーコーディネートはうまくまとまります。

インテリアでは、色をたくさん使うとうるさくなる、まとまらないというイメージをもたれる方も多いでしょう。でも実は、同一トーンや近いトーンを合わせると、多色使いや反対色の組み合わせでもまとまります。統一感のカギは、トーン=色調なのです。

事例解説/反対色の組み合わせでも、落ち着きと安らぎ

風水空間デザイナー®︎上原桂子さんのコーディネート事例をご紹介しましょう。

こちらのお部屋は、一見「青のお部屋」に見えますが、実は、青と黄色の2色の組合せで作られています。テーマカラーは、壁やベッドリネンに使われている青です。一方、壁、家具、床などのベースカラーは黄色系まとまっています。

壁や家具は一見「白」に見えますが、よく見ると、暖かみのある黄みがかった白です。イスやベッドの張地はベージュで。これは黄色が少しくすんだ色。床は茶色ですが、色彩理論的には黄色のくすんだ色です。色彩理論では「茶色」という純色はなく、茶色は何かしらの色相がくすんだ色です。

「黄色」という言葉は、ビビッドな純色だけに使われています。黄色はトーンが変わると、名前が変わってしまう色なんです。白が多く混ざると「クリーム」、淡いグレーが混ざると「ベージュ」、濃いグレーや黒が混ざると「茶色」と呼ばれ、黄色系であることにきづきにくいですね。色彩理論から考えれば、上のお部屋は青と黄色の2色でまとまっているんです。

インテリアのスパイスとなるアクセントカラーには、青と黄色の濃い色を使っています。同系色をアクセントに使う場合、トーン表の遠い色を選んで、トーンに幅を持たせることがポイントです

青と黄色というのは、色相環では対角線上にある色で「捕色」「反対色」と言われる関係です。これは、コントラストが強くでる組み合せです。しかし、黄色をビビッドな純色ではなく、ベースカラーとして淡いトーン(陰)で使っているので、反対色の青ともうまく調和しています。これは、色彩理論をベースに、陰陽バランスが絶妙に取れているからなんです。

色相では暖色が陽、寒色は陰。トーンでは淡いと陰、濃いと陽になります。上のコーディネートは、色相的には黄色が陽、青が陰ですが、トーンでは、黄色を淡くして陰の役割で使い、青を濃くして陽の役割で使い、陰陽のバランスを取っています。

受講生からは、「色彩理論と陰陽論の関わりが面白かった。反対色の組み合わせも、トーンの組み合せ方次第で落ち着きのある心休まる空間にすることができるのは、学びになりました」「配色はインテリアには欠かせない知識。最初に色彩理論の講義があるといいですね。自分の家がどんなトーンになっているのか、カラーチップを当てながらつかんでいきたい」との感想がありました。

すでにインテリアの実務で活躍している方々は、色彩理論をすでに学ばれていましたが、やはり順番としては、「色彩理論を先に学んでいるほうが陰陽論は理解しやすいと思う」とのご意見でした。色彩理論のほうが単純でわかりやすく具体的だからです。しかし、「『部屋』という広い空間規模で色彩を考える時、色彩理論だけだと応用が効かない部分もあり、それを補ってくれるのが陰陽論です」とのご意見でした。インテリアのカラーコーデイネートでは部分的に色を見るのではなく、現場の光や、部屋を使う人の感情なども含めて色を考えます。色彩の基礎知識をベースにして応用力まであると、きめ細やかにカスタマイズされたオーダーメイドのカラーコーデイネートができるようになります。

西洋的な理論は具体的に答えを出すのが得意ですが、融通が効かない部分もあります。一方、東洋哲学は抽象的であいまいな部分がありますが、様々な状況に幅広くカスタマイズできる力があります。両者を組み合わせると、カラーコーデイネートの幅広がります。

受講生の実践課題より〜書斎にリフォームするためのコンセプト設計

自分の価値観と理想の未来から逆算する

自然療法家の受講生の方が、現在の施術室を書斎にリフォームするためのプランの作成に取りかかります。お部屋のコンセプトを設計するための要望をまとめる、ロンジェ®のヒアリングシートのワークシートを記入して提出されました。拙著「風水空間デザインの教科書」をお持ちの方は、第4章「コンセプト設計」の部分をご覧ください。

ワークシートを記入された後、以下のようなご相談がありました。

「現状の空間は居心地が悪いわけではないのですが、しっくりきません。本来やりたいこととは違うために使う機材が置いてあって、それが何か違うという違和感につながっている気がします。

理想の部屋で過ごしている自分のイメージを描いてみると、私は、自然の香りに包まれて自分の感性を最大限に発揮して、今まで学んできたことを融合させ、クリエイティブに暮らしています。部屋のコンセプトは「アイディを生み出す」。理想のインテリアスタイルは、オリエンタルとクラシックです。まだ抽象的な表現のような気がするので、もっと具体的にしていきたいと思います。」

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学長 東道里璃からのフィードバック

「10年後の理想の未来をイメージして大切にしたいものを明確にする」

どこに住むか、何を持つかで、私達の思考習慣が作られ、行動が促されています。違和感のある物が目につくところにあると、常にそこに意識を持っていかれ、もっと大切なことをイメージするための思考のスペースを奪われてしまいます。結果的に、違和感のあるものによって、人生の足を引っ張られていまいます。まずは、違和感のあるものを開放することが大切なように感じます。

働き方というのは、同時に、生き方でもあります。人生のシフトチェンジは、加速する時には、決断のタイミングを遅らせないこと大切です。そして、自分サイズの持続可能な理想の働き方を探していくプロセスを、一つ一つ実行していくことが大切です。無理なく、無駄なく、包み込んでいくくらいのエネルギーを注いで、温めたいもの、大切にしたいものを明確にしていくと、自ずとYさんのサロンに必要な機材が決まってくると思います。

理想の暮らし=ゴールが実現できるようにするためには、この先、事業をどう展開していけばいいか。理想のイメージを実現するための数字も同時並行で考えてみていってください。抽象的な映像イメージと具体的な数字をバランスよく見ていくことで、陰陽のバランスのとれた未来が描けます。今あるものにとらわれすぎないように。10年先をイメージしてみてください。10年というスパンなら、いろんな可能性を実現できる時間があるので、現状とは異次元の世界へ飛び込んでいくことができます。楽しんで思い描いてみてくださいね。

オリエンタル空間デコレーター養成講座 2023年10月開講

ロンジェ琉球風水アカデミーでは、18世紀の琉球風水空間と英国インテリアをお手本に、伝統文化をモダンに楽しむ“うとぃむち(おもてなし)空間”を提案する新カリキュラム「オリエンタル空間デコレーター養成講座」を、2023年10月に開講します。

「オリエンタル空間デコレーター養成講座」では、西洋的なテーブルコーディネートとインテリア装飾の基礎、東洋的な陰陽五行の風水哲学、装飾に使用するアイテムの商品知識、イメージボードの作成方法を学び、実習を行います。見た目だけでなく、地域の歴史、思想、文化、伝統工芸品を取り込んだ “新オリエンタルインテリアスタイル” を、テーブル装飾で表現できることを目指します。

オリエンタルインテリアの実践経験を積むには、テーブルコーディネートレッスンが最適です。なぜなら、テーブルコーディネートはインテリアコーディネートの縮小版。テーブルコーディネートの実践と反復練習を通して磨かれるカラーコーディネートやデコレーションのセンスは、インテリアのスキルにも活かせます。

養成講座を修了すると、オリエンタル空間デコレーターの資格が取得できます。講師やスタイリストとして活躍する、本やコラムの執筆など、あなたの夢の実現に近づきます。

ヨーロッパとアジアの融合を試みつつ、あなたの住む地域の歴史文化を取り入れ、インテリア装飾を通して地域の伝統と精神文化を次世代へつなぐ“グローカルリーダー”を目指しませんか?

講座の詳しい内容は、以下の資料をクリックしてご確認下さい。

講座の開催前に、今月(2023年9月)、「オリエンタル空間デコレーター体験セミナー」を開催いたします。

◆開催日程

日程:2023年 9月 13日(水). 16日(土) . 20日(水). 23日(土) . 27日(水). 30日(土)

時間:13時30分〜15時

場所:ロンジェ琉球風水アカデミー南城玉城本校(沖縄県南城市)【オンライン受講にも対応】

定員:5名

参加をご希望の方は、以下をクリックして内容を御確認の上、お申し込み下さい。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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東道里璃【Lily Todo】 株式会社ロンジェ 代表取締役 立教大学大学院異文化コミュニケーション学修士 著書「琉球風水で叶うナチュラルエレガント 風水空間デザインの教科書」(ガイアブックス刊) 東京世田谷区出身。成蹊大学経済学部卒。財団法人日本道路交通情報センターに入社し、JARTIC道路交通情報キャスターとしてNHKテレビ、J-waveなどに出演。夢を叶え、充実した人生であったが、忙しい生き方に疑問を抱く。「自然が好き」という価値観に素直に生きることを決意し、退職してニュージーランドへ。1年間、スクーバダイビング、スノーボード、トレッキング、アフタヌーンティーの旅に出て、東京の経済優先の価値観が音を立てて崩れる。「豊かさとは一体なんなのか?」を自分に問いかけるきっかけとなる。帰国後、立教大学大学院へ進学。在学中、乗馬の練習中に落馬して骨盤を骨折し2ヶ月入院。うつ病になるも、なんとか修士論文を書き上げ異文化コミュニケーション学修士号取得。卒業後、新築注文住宅の設計で風水との運命の出会い。しかし、設計は失敗。理想の未来を描けない東京の土地を離れ、2011年沖縄の離島へ移住。沖縄が東京から南西方位にあり、引っ越しのタイミングに風水的大吉方位だったので、風水の効果とやらを実験してみたかった。沖縄最初の新居は、築180年の琉球民家。離島の集落で王朝時代の風水集落に出会い、人生の使命を見つけたと確信して琉球風水師に転身。過去の新築住宅設計失敗の理由を徹底分析。2012年、親族も友人も誰も知り合いのいない宜野湾市で、琉球風水スクールを立ち上げる。ブログによる情報発信が新聞編集者の目に留まったことを機に、沖縄タイムス系新聞コラム通算80本以上執筆。有名企業・団体からの依頼でセミナー講師を務め、参加者の数は1000人以上に。新築住宅や商業空間の現場でも風水デザインを監修。2022年『琉球風水でナチュラルエレガント 風水空間デザインの教科書』出版。現在、聖地の点在する南城市の風水集落に住み、オンライン&対面のハイブリッド型のスクール、ロンジェ琉球風水アカデミー運営。少人数制の個別対応で、受講生に寄り添い、ひとりひとりの価値観にあった土地選び、家選び、室内装飾、生き方を一緒に考えている。県内の大学でも非常勤講師を務める。 「生き方に迷ったら、リセットボタンを押してみよ。人生はゲームさ。何度でもリスタートできるよ」 特典付きニュースレター「琉球風水インテリア通信」配信中 https://longe.jp/newsletter/