ロンジェ®︎琉球風水アカデミー学長の東道里璃です。

ロンジェ琉球風水アカデミー3月の活動を、マンスリーレポートとして報告いたします。

風水空間デザイン®︎講座第2回の全体講義の内容や、受講生からの相談内容に対する私からのフィードバックなどを、一部抜粋してお届けします。

このレポートを読んでいただくと、トイレの風水を良くする方法や、個別運勢方位の活用法が分かります。

住まいも人生もより美しく、心地よく充実させる学びと実践法として、風水空間デザイン®︎をお役立てください。

家を心地よくする氣の流れ 3月の全体講義の内容を紹介

今月は、風水空間デザイン®︎講座2級、3級の第2回、「琉球風水の歴史と特徴」と「トイレの風水」について、オンラインで講義を行いました。

まずは琉球風水の歴史です。風水空間デザインのベースとなっている琉球風水。中国から琉球に風水が伝わったのは14世紀ごろで、大々的に発展していくのは18世紀です。琉球王府の役人のトップだった蔡温が、国家的な経済成長戦略の一つとして活用。3度目の火災で焼失した首里城の再建、集落やお墓、山林政策、治水事業に実践的、機能的に応用しました。

琉球風水の思想の軸は、自然との調和です

王国の繁栄を裏で祈り支える精神的な世界も、この風水思想が軸になっていました。自然と調和する哲学を持つと、直感力が高まっていきます。

直感力を高めるファーストステップは、自然の中で五感の感度を磨き上げていくこと。五感を解放し、その感度が上がっていくと、第六感の「直感力」、第七感の「直感を形にしてデザインにする力」がどんどん磨かれていきます。

琉球風水の基本概念は、パワースポットをつくり出す「四神相応」です。沖縄ではこの四神相応を「抱護(ほうご)」という特徴的な言葉で使っています。王城、集落、民家の風水、神位(お仏壇や床の間)、現代住宅であれば家具のレイアウトも全て同じ理論で、入れ子構造になっています。幾重にも、幾重にも護られているというのが、風水がいい環境です。

風水空間デザインで、暮らしの質アップ

風水空間デザインでは、4種類の鑑定法と2つの分析法を使います。

  1. 氣の流れの鑑定
  2. 陰陽鑑定
  3. 個別運勢方位鑑定
  4. 八方位鑑定
  5. 氣の質の分析
  6. インテリアスタイル分析

「氣の流れの鑑定」と「陰陽鑑定」は巒頭(形勢法)。そして、個別運勢方位鑑定と八方位鑑定は方位鑑定です。「氣の質の分析」は、文字通り氣のクオリティをみていきます。そして美しいインテリアを作るために、「インテリアスタイル分析」も行ないます。

一般的なインテリアデザインは、インテリアスタイルのみを分析するのが基本です。しかし風水空間デザインは、インテリアスタイル分析の前に5つの鑑定と分析を行なうため、QOL(クオリティー・オブ・ライフ)=生活の質が高まります。QOLの高い空間に、美しいデザインを組み合わせていく。それが風水空間デザインの大きな特徴です。

琉球風水鑑定は「氣の流れの鑑定」が8割です。主に氣の流れるスピードを診ていきますが、小川のせせらぎのように穏やかに流れていくのが、いい氣の流れです。また、心地よい空間づくりには、5つの氣の流れのバランスを取ることが重要です。氣の流れを大きく分けると「自然の氣の流れ」と「人口的な氣の流れ」の2種類があります。

まず、自然の氣の流れは「光」「風」「水」。これは自然と建築との調和です。そして人工的な氣の流れというのは、人が作り出す氣の流れ。「生活動線」「視線流れ」がそれに当たります。こちらは人と建築との調和を診ていきます。

私たちは普段、無意識・無防備でいる時間が結構長いものです。氣の流れのいい空間にいると無意識に心地がいいと感じるため、脳から心身の健康を司る幸福ホルモン・セロトニンが分泌します。風水空間デザインは目指すのは、住むだけで勝手に幸福ホルモンが出てくる家づくりです。

琉球風水の歴史と特徴を現代に当てはめると、伝統的だからいい、悪いではなく、心地よさを生み出す科学的な根拠がたくさんあります。琉球風水には、私たちがこれから幸せになっていくためのエッセンスが詰まっているのではないかと考え、私は琉球風水の研究を行っています。

受講生からは、「琉球風水鑑定の8割を占める氣の流れをしっかり看ることで、いい空間になるかどうかが決まってくる。改めて、氣の流れの大切さについて認識を深めることができました」「素材が古いと氣の質が落ちると思っていましたが、きちんと手入れをすることで氣の質は低くならいということがわかりました。改めて今、住んでいる家や仕事場として使っている場所を大事にしたいと思いました」などの感想がありました。

「財」と「健康」導く 美しいトイレ

トイレは、玄関から入ったさまざまな運氣が出ていく場所です。風水で水は財を表します。そのため、トイレの司る運勢の一つは「財運」です。また、氣の循環の最終地点でもあるため「健康運」も司ります。人間の体に例えるなら、直腸や肛門です。

皆様のご自宅のトイレは現在、どのような環境でしょうか? 明るく、風通しがいいですか? 清潔で美しく、良い香りが漂っているでしょうか。風水で目指すトイレは、こういった空間です。

住宅内のトイレの配置では、最も避けたい2種類の間取りがあります。財運が漏れ出る配置、いわゆる「漏財宅(ろうざいたく)」です。

一つめは、トイレが家の中心(対極)にある間取りです。氣エネルギーは、住宅の中心に集まる性質があります。最も氣エネルギーが凝縮される場所であり、琉球民家の中心にはお仏壇があります。住宅の中心にあることで、最も良いエネルギーが集まり、自然と家族も集まります。

この、エネルギーが最も集まってくる場所である住宅の中心にトイレがあると、集まった氣、お金の氣も漏れ出てしまいます。マンションの間取りでよく見かけますので、購入する際や、賃貸物件のご契約の際にはぜひご確認ください。

もう一つは、玄関ドアの正面にトイレのドアがある間取りです。玄関の近くにトイレがあるというお宅は実はすごく多いのですが、一番危険なのは玄関のドアからトイレのドアまでが一直線につながっている間取りです。 ただし、たとえ玄関の目の前にトイレという空間があったとしても、「ドアの位置」が一直線につながっていない場合は、漏財宅ではありません。空間配置よりも、氣の流れを看ます。氣のは、ドアや窓などの開口部の配置で流れが決まります。

トイレは財運や健康運を司る空間です。清潔で美しく、快適で、安心して過ごせる場になっているかどうかを、チェックの基準にしてください。代表的なチェックポイントを3つご紹介します。

1)形を整える(間取りレイアウト)

  • 【採光・通風】窓があり、明るさはとれている 湿気がこもらず快適
  • 【氣の漏れ】住宅の中心にトイレはなく、トイレから漏れ出る悪い氣がスムーズに外に排出されている
  • 【プライベート感】トイレのドアは玄関ドアの正面になく、玄関から入った氣が一気に漏れ出ていない

2)清浄化する(暮らし方)

  • 【掃除】感謝の気持ちがこもった掃除が行き届き、蛇口など光るところは光らせているので氣の巡りが良い
  • 【収納】掃除道具や消耗品のストックは見えないように収納されていて、生活感がなくきれい
  • 【におい】トイレの蓋を閉める習慣はついているので、臭いの漏れがなく見た目もよくて快適

3)美しく彩る(インテリア)

  • 【香り】天然アロマの良い香りを漂わせ、エネルギーがきれいで波動を高めている
  • 【小物】全体の統一感の中で、タオル、マット、スリッパ等が上質で美しいアクセントになっている
  • 【ディスプレイ】視線の集まる場所に、花、植物、置物、アートなど、美しいディスプレイがあり幸せを感じる

このチェックは、ご自身の住宅、トイレの課題を知ることが目的です。できているから◯、できていないから × というわけではありません。ご自宅のトイレにお悩みや課題を感じている方は、どのカテゴリーに原因があるかを確認してみてください。原因がわかれば、一つずつ改善していくことができます。

「風水を学んで、実行していくと、なんとなく行動力や決断力が上がったような感じがしています。これからステップアップしていきたい」と話てくださったのは、2月から学び始めた受講生。

トイレの氣の流れのチェックポイントは、私の著書「風水空間デザインの教科書」p74-75に詳しく掲載しております。書籍をお持ちの方はご活用ください。

受講生の実践課題より〜個別運勢方位鑑定と八方位鑑定

受講生のご感想

仕事場として借りているマンションの、個別運勢方位鑑定と八方位鑑定を行いました。部屋の方位が複数にまたがるときは、面積的に多くを占める方位の運氣が優位になりますか? 目指す空間をイメージするため、家具の写真も部屋ごとにいくつか集めてみました。インテリアの色やデザインが八方位の象意とあまり合っていないので、方位と相性の良い色や形に合わせたほうがいいかと思いました。好みの家具が見つかってワクワクしてきました。

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学長 東道里璃からのフィードバック

個別運勢方位鑑定も八方位鑑定も、丁寧に進められていますね。ご質問のありましたお部屋の方位が複数にまたがる場合については、おっしゃる通り、面積が大きい方位が優先になります。

風水空間デザインでは四種類の鑑定を用いますが、八方位鑑定は、住まいをデザインするうえでは優先順位の低い鑑定法です。八方位それぞれには象意と、宿る運気があります。しかし、運気に関連した色や形など、表面的なテクニックをマニュアル通りに取り入れると、デザイン的な不調和につながることが多いです。

大切なのは、お部屋のコンセプトです。その部屋で、どんな気持ちで過ごしたいか。どんな自分になりたいのか。具体的なイメージを言葉としてアプトプットして、コンセプトを設計します。あなたの価値観を空間で体現するのが風水空間デザインです。コンセプトの軸はあなたの生き方そのもの。風水鑑定で、いまのお部屋の現状分析を行なった結果と、理想とする空間のギャップを知ることで、デザイン的な方向性も見えてきます。

いま、お客様用に使われている北側のお部屋は、Yさんの心と身体を健康にする吉方位「天医(てんい)」入っています。ご自身のデスクワークスペースとして使われるほうが良いのではないかと思います。個別運勢方位の最も有意義な活用法は、「住宅全体を見て、どの部屋をどの役割でつかうのかを決める時」です。自分の吉方位の性質と空間の機能を合わせられると、部屋にいるだけで良い運気を受け続けることができます。

お好みの素敵な家具が見つかってよかったですね。インテリアの世界観をつくる主役は、家具です。私が新築やリフォーム予定のある皆さんに、お気に入りの家具を購入することをお勧めする理由は、その家具に合わせた寸法で、心地よい住宅、お部屋をつくることができるからです。

選ばれている家具の写真を見ると、お好きなのはクラシックスタイルですね。家具はこだわって、質の高い商品を選ばれてくださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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東道里璃【Lily Todo】 株式会社ロンジェ 代表取締役 立教大学大学院異文化コミュニケーション学修士 著書「琉球風水で叶うナチュラルエレガント 風水空間デザインの教科書」(ガイアブックス刊) 東京世田谷区出身。成蹊大学経済学部卒。財団法人日本道路交通情報センターに入社し、JARTIC道路交通情報キャスターとしてNHKテレビ、J-waveなどに出演。夢を叶え、充実した人生であったが、忙しい生き方に疑問を抱く。「自然が好き」という価値観に素直に生きることを決意し、退職してニュージーランドへ。1年間、スクーバダイビング、スノーボード、トレッキング、アフタヌーンティーの旅に出て、東京の経済優先の価値観が音を立てて崩れる。「豊かさとは一体なんなのか?」を自分に問いかけるきっかけとなる。帰国後、立教大学大学院へ進学。在学中、乗馬の練習中に落馬して骨盤を骨折し2ヶ月入院。うつ病になるも、なんとか修士論文を書き上げ異文化コミュニケーション学修士号取得。卒業後、新築注文住宅の設計で風水との運命の出会い。しかし、設計は失敗。理想の未来を描けない東京の土地を離れ、2011年沖縄の離島へ移住。沖縄が東京から南西方位にあり、引っ越しのタイミングに風水的大吉方位だったので、風水の効果とやらを実験してみたかった。沖縄最初の新居は、築180年の琉球民家。離島の集落で王朝時代の風水集落に出会い、人生の使命を見つけたと確信して琉球風水師に転身。過去の新築住宅設計失敗の理由を徹底分析。2012年、親族も友人も誰も知り合いのいない宜野湾市で、琉球風水スクールを立ち上げる。ブログによる情報発信が新聞編集者の目に留まったことを機に、沖縄タイムス系新聞コラム通算80本以上執筆。有名企業・団体からの依頼でセミナー講師を務め、参加者の数は1000人以上に。新築住宅や商業空間の現場でも風水デザインを監修。2022年『琉球風水でナチュラルエレガント 風水空間デザインの教科書』出版。現在、聖地の点在する南城市の風水集落に住み、オンライン&対面のハイブリッド型のスクール、ロンジェ琉球風水アカデミー運営。少人数制の個別対応で、受講生に寄り添い、ひとりひとりの価値観にあった土地選び、家選び、室内装飾、生き方を一緒に考えている。県内の大学でも非常勤講師を務める。 「生き方に迷ったら、リセットボタンを押してみよ。人生はゲームさ。何度でもリスタートできるよ」 特典付きニュースレター「琉球風水インテリア通信」配信中 https://longe.jp/newsletter/