アロマと琉球風水ですっきり第15回 キッチン2 現代住宅の台所

健康運を司るキッチン

きれいに保ち楽しい空間に

琉球風水では、キッチンは健康運を司る空間と考えます。住宅を人体と捉えると、食事をつくる場であるキッチンは、人体の肺や食道、胃に相当します。また、料理の熱や飛び散った油などで空気が汚れる場所であるため、その汚れた空気が衰気となって出て行くところです。玄関が氣の入り口であるのに対し、衰退した氣の出口は、水周りと勝手口です。キッチンは、衛生的であることが大切であることに加え、換気、排水が重要なエリアになります。

火回り、水回りを衛生的に

昔のカマドに比べると、調理に使う火の安全性は高くなっていますが、現代も建物火災の出火原因で1番多いのはコンロによる火災です。キッチンの風水では、まず火の安全に配慮し、氣の流れの良い環境に整えましょう。

現代では、ガスコンロ、電気コンロ、IHクッキングヒーターなど、コンロのタイプも様々です。火が出ない、電気コンロやIHクッキングヒーターも、使い方を誤ることで火災が発生する場合があります。どのタイプでも、コンロの近くには燃えやすいものを置かない、コンロを使っているときはその場を離れないないなど、当たり前のことを毎日の生活の中で、丁寧に実践しましょう。

こまめなお掃除は、火に対する安全性を高めます。グリル、壁、換気扇などに飛び散った油は放置せず、重曹やクエン酸スプレーなどを使ってきれいに取り除きましょう。また、コンセント周りの埃も発火の原因となるので、キッチン家電で常時コンセントがつながれているものは、汚れが溜まっていないか定期的に確認を。清潔に保つことは、調理で汚れた空気など、衰退した氣が滞らずに、適切に排出される環境を整えることにつながります。

水周りは、湿気対策と排水の良さがポイントです。湿気は、雑菌が増殖しやすい環境を作ります。水気が残らないようお掃除しやすい環境づくりと、汚れた水が適切に排出されるように整えましょう。雑菌の繁殖は、悪臭の発生や、食中毒などにつながります。重曹やクエン酸スプレーを活用し、シンクや排水口などを清潔に。衰退した氣の出口となる排水パイプも、酸素系漂白剤などを使って、定期的にお掃除しましょう。

火周りも水周りも衛生的に保つことは、家族の健康運にダイレクトにつながります。

 アロマを活用してお掃除を楽しむ 

キッチンでは、アロマを活用した手作りのハウスキーピンググッズが大活躍します。お掃除しながら、上質な香りを楽しみましょう。キッチンと相性が良いのは、食品として嗅ぎなれている、レモン、グレープフルーツ、オレンジなどの柑橘系や、ミントなどのハーブ系の香りです。

柑橘系の精油には、リモネンという化学成分が多く含まれており、油汚れを落とす作用があるといわれています。ミントは、消臭効果が高い精油なので、お掃除に向いています。また、衛生的に清潔に保ちたい場所ですので、殺菌、抗菌効果の高いティートゥリーなどもお勧めです。ただし、精油の効果効能は、こだわりすぎず参考程度に。何よりも好きな香りを選ぶことが、アロマを楽しく日常生活に取り入れるコツです。

良い香りの空間を作るためには、悪臭の発生原因を絶つことが第一です。悪臭が漂う空間では、氣が衰退し、悪い氣が発生します。雑菌が増殖したり、害虫が集まってきて、特に衛生面に問題が出てきます。キッチンでは、特にゴミの臭いに気をつけましょう。生ゴミ入れは小さめの蓋付のもので、こまめに捨てます。紙に包み、アロマを使うなど、臭いを押さえて虫を寄せ付けないように。その他のゴミも、蓋付きのゴミ箱で、見た目も配慮し、臭いをもらさないようにして、清浄を保ちましょう。

キッチンは、女性が最も長く過ごす空間の一つです。清浄を保つことに加え、日当たりや通風なども配慮し、温度や湿度を快適に保って、体調良く過ごせる環境を心がけます。また、キッチングッズは、毎日使うものだからこそこだわって、遊び心のあるものを。快適な上に、心が明るくなるインテリアにして、楽しく過ごすことのできる空間を作りましょう。

アロマdeハウスキーピング アロマクエン酸スプレー

水垢のお掃除に最適 重曹とも相性良し

材料

エタノール 5ml お好みの精油40滴 精製水200ml クエン酸 小さじ1

  • エタノールに精油を入れ混ぜ合わせます。
  • 200mlの水にクエン酸を入れ、混ぜ合わせます。
  • スプレー容器に、1と2を入れて、混ぜ合わせたら出来上がり

クエン酸は酸性のため、水垢などのアルカリ性の汚れを中和して落とします。クエン酸は揮発しないため、使用後は必ず水拭きします。

クエン酸は目に入ると失明の恐れがあるといわれていますので、取り扱いに注意。空気に触れると溶ける性質があるので、密封して冷暗所に保存します。

  • 塩素系洗剤とクエン酸は絶対に混ぜないこと。有毒ガスが発生し危険。

使い方

・蛇口 (クエン酸・重曹)

こまめに水垢を拭き取るのが何よりの水垢対策です。蛇口の根元のこびりついてしまった水垢は、テッシュで覆って、クエン酸スプレーを拭き掛け、ラップで保湿し、30~60分程パックします。水垢が緩んだところで、ティッシュをはずし、重曹をたっぷり振りかけて研磨作用があるスポンジでこすります。

・シンク

重曹をシンクにふりかけて、スポンジやブラシでこすりクレンザーのように使います。重曹が白く残るのを防ぐため、クエン酸をスプレーすると、綺麗にお掃除がしあがります。

・コンロ周り

油汚れや焦げ付きなど、気になるところに、重曹をふりかけ、その上にクエン酸をスプレーします。重曹の粉とクエン酸スプレーは混ぜると、シュワシュワと泡がたち、たんぱく質に吸着して汚れを浮き上がらせます。この泡を利用して、汚れを落とします。30分くらい放置して、ウエットティッシュなどでふき取ります。

 

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東道里璃【Lily Todo】 株式会社ロンジェ 代表取締役 立教大学大学院異文化コミュニケーション学修士 著書「琉球風水で叶うナチュラルエレガント 風水空間デザインの教科書」(ガイアブックス刊) 東京世田谷区出身。成蹊大学経済学部卒。財団法人日本道路交通情報センターに入社し、JARTIC道路交通情報キャスターとしてNHKテレビ、J-waveなどに出演。夢を叶え、充実した人生であったが、忙しい生き方に疑問を抱く。「自然が好き」という価値観に素直に生きることを決意し、退職してニュージーランドへ。1年間、スクーバダイビング、スノーボード、トレッキング、アフタヌーンティーの旅に出て、東京の経済優先の価値観が音を立てて崩れる。「豊かさとは一体なんなのか?」を自分に問いかけるきっかけとなる。帰国後、立教大学大学院へ進学。在学中、乗馬の練習中に落馬して骨盤を骨折し2ヶ月入院。うつ病になるも、なんとか修士論文を書き上げ異文化コミュニケーション学修士号取得。卒業後、新築注文住宅の設計で風水との運命の出会い。しかし、設計は失敗。理想の未来を描けない東京の土地を離れ、2011年沖縄の離島へ移住。沖縄が東京から南西方位にあり、引っ越しのタイミングに風水的大吉方位だったので、風水の効果とやらを実験してみたかった。沖縄最初の新居は、築180年の琉球民家。離島の集落で王朝時代の風水集落に出会い、人生の使命を見つけたと確信して琉球風水師に転身。過去の新築住宅設計失敗の理由を徹底分析。2012年、親族も友人も誰も知り合いのいない宜野湾市で、琉球風水スクールを立ち上げる。ブログによる情報発信が新聞編集者の目に留まったことを機に、沖縄タイムス系新聞コラム通算80本以上執筆。有名企業・団体からの依頼でセミナー講師を務め、参加者の数は1000人以上に。新築住宅や商業空間の現場でも風水デザインを監修。2022年『琉球風水でナチュラルエレガント 風水空間デザインの教科書』出版。現在、聖地の点在する南城市の風水集落に住み、オンライン&対面のハイブリッド型のスクール、ロンジェ琉球風水アカデミー運営。少人数制の個別対応で、受講生に寄り添い、ひとりひとりの価値観にあった土地選び、家選び、室内装飾、生き方を一緒に考えている。県内の大学でも非常勤講師を務める。 「生き方に迷ったら、リセットボタンを押してみよ。人生はゲームさ。何度でもリスタートできるよ」 特典付きニュースレター「琉球風水インテリア通信」配信中 https://longe.jp/newsletter/