2019年の年始は、斎場御嶽へ

ここ7年で、10回以上来ていますが、来るたびに少しずつシステムが変わっています。前回来たのが、2018年3月ですが、今回斎場御嶽までの道が整備されて、ルートが変わっていました。

入口前の広場が整備されたことで、これまで、危険なため立ち入り禁止となっていた、ウローカーへと行くことができました。

ウローカーとは、国王が斎場御嶽へ参拝する前に立ち寄る禊の場で、清らかな水がある場所です。

ウローカーへ向かう参道は、かなりの急斜面で、手すりにつかまりながら、慎重に降りていきました。

王朝時代の服装や足回り、移動手段を考えると、斎場御嶽への参拝は、かなり大変な行事だったのではないかと感じます。

2019年の三が日は、沖縄の聖地で充実した時間を過ごしました。拝所で、感謝の祈りをささげる時間は、自分の内側と向かい合う時間でもあります。

心が、今ここにあり、自分を見つめることのできる時間。このための、時間と場所が、人生には必要だと思います。

ウローカー

ウローカー向かう参道です。見ての通り、かなりの急斜面です。王朝時代、国王の聖地巡礼儀式で、斎場御嶽へ向かう参道として、利用されていたそうです。 ウローカーです。斎場御嶽に参拝する前に、手洗いなどの禊(みそぎ)を行った場所。祭祀に欠くことのできない聖なる水とされていたそうです。
斎場御嶽

シキヨダユルアマガヌビー(奥)
アマダユルアシカヌビー(手前)
鍾乳石から滴る水を受け止める二つの壺。壺の中の水の量のたまり具合で占いがおこなれ、聖水として利用されていたそうです。今も、壺に水が満たされていく様子を見ることができます。
三庫理(サングーイ)です。斎場御嶽のパンフレットには、大庫理(ウフグーイ)、寄満(ユインチ)、三庫理の神域は、首里城内にある部屋と同じ名前と書いてありますが、実際、三庫理の場所だけでは定かではありません。大庫理は正殿2階の部屋、寄満は正殿の奥にあるキッチンですが、三庫理は京の内の中にあったと言われています。

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琉球風水研究者/ロンジェ®琉球風水アカデミー学長 立教大学大学院修士(異文化コミュニケーション)。 沖縄国際大学経済学部地域環境政策学科 非常勤講師。 首里城や風水集落を通して、琉球王国の自然観と空間思想を研究。 ロンジェ®琉球風水アカデミーでは、風水×テーブルコーディネートを融合した講座を主宰し、伝統と現代をつなぐ実践教育を展開。 著書に『風水空間デザインの教科書』(ガイアブックス)。