ロンジェ風水アカデミー、学長の東道里璃です。

風水空間デザイン™️について寄せられたご質問にお答えしていきたいと思います。

Q「風水は方位が全てではないって本当?」

A「本当です。風水には大きく2つの鑑定法があって、一つが方位鑑定。そして、もう一つ、自然界の循環の法則にしたがって氣の流れを整えることができる巒頭法、形勢法と呼ばれる鑑定法があります」


多くの方が、風水=方位、占いという風に思っていらっしゃるのではないでしょうか。方位鑑定というのも、ちろん風水の鑑定法の一つですが、実は、風水には大きく二つの鑑定法があるのです。

では、もう一つは何かというと、自然界の循環の法則に従って、気の流れを整える鑑定法です。ちょっと難しい言葉で言うと、巒頭(らんとう)法とか形勢(けいせい)法という専門用語がありますが、氣の流れを整えるというと、なんとなくイメージが湧くのではないでしょうか。

日本の風水は基本的に、方位に固定された運氣やラッキーカラーがあって、決まり通りに住宅を整えていく、と捉えている方も多いと思います。実は私も、東京で風水を学んでいる時はそうでした。なぜ氣の流れの鑑定法を知ったかというと、沖縄に移住して、沖縄の、琉球王朝時代の風水鑑定法を学んだからです。

琉球王朝時代の沖縄では、王府の役人が中国に渡って本格的な風水を学び、琉球に戻った後、役人さんが学んだ風水を集落の設計や王城の設計に役立てていったという歴史があるのです。

◆氣の流れで、無意識に心地よい空間ができる

この氣の流れの鑑定法というのは、シンプルに言うと自然界の原理原則です。山があって川があって、湖があって、そして海があって、私たちは風の流れと水の流れの中で生きています。水の流れはある程度、見えます。風の流れとは目では見えないのですが、空気の流れを心地よく整えていくというのが、実は氣の流れの鑑定法なのです。

ですから、氣の流れを整えることで何ができるかというと、無意識レベルで心地いい空間ができます。それを住宅設計に生かしていくと、生活動線の良い間取りができる。そして、家具のレイアウトに生かしていくと、ベッドや椅子の配置を、無意識レベルで安心感のある心地よいレイアウトに設計することができます。

氣は目に見えないので、なかなかわからないですし、知らないと氣づくことすらできない部分であったりします。でも、こういう目に見えない部分が整うと、私たちの脳がプラスの情報を受け取って脳から幸福ホルモンが出てくるので、実は科学的に幸福度が上がる空間を作ることができるのです。

実は、方位鑑定よりも、この氣の流れる鑑定法を優先順位高く使っていくことが、風水空間デザイン™️を成功させる鍵になります。

◆人も自然の一部 人生もより良くできる

風水と言うと占いとか、おまじないとか、迷信みたいなイメージを持ってる方も多いと思うのですが、風水自体は、いろいろな風水師の方がいろいろな伝え方をしていらっしゃいます。しかし、その最も根底にあるのは中国古代哲学の世界観で、私たち人間も自然の一部なので、自然界に起きることは当たり前に、人にも同じようなことが起きるという世界観がベースにあります。その自然界の法則を、私たちの環境や生き方に取り入れていくことによって、快適に生きることができるという考え方がベースにあるのです。

ですから、こういった氣の流れの法則のようなシンプルな原理原則を、きちんと自分の中で美意識として持っていると、自分の環境だけでなく、人生もより良くするために利用できるのです。

風水というと、どちらかというとテクニックや、やり方という部分に意識がいってしまって、皆さんが「どういうふうにやればいいんですか?」「これは合ってますか? 間違ってますか?」とご質問したくなるお気持ちはよくわかるります。でもやはり、その根本となるベースの考え方がしっかり入っていなければ、応用が利くようにはなかなかなりません。

風水をしっかりと学びたい、身につけたいと思われている方はぜひ、まず風水思想や、中国古代哲学の先人の考え方といった東洋思想から深めていくと、遠回りのように見えるかもしれませんが、自分の人生に風水を役立てる一番の近道であったりします。

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東道里璃【Lily Todo】 株式会社ロンジェ 代表取締役 立教大学大学院異文化コミュニケーション学修士 著書「琉球風水で叶うナチュラルエレガント 風水空間デザインの教科書」(ガイアブックス刊) 東京世田谷区出身。成蹊大学経済学部卒。財団法人日本道路交通情報センターに入社し、JARTIC道路交通情報キャスターとしてNHKテレビ、J-waveなどに出演。夢を叶え、充実した人生であったが、忙しい生き方に疑問を抱く。「自然が好き」という価値観に素直に生きることを決意し、退職してニュージーランドへ。1年間、スクーバダイビング、スノーボード、トレッキング、アフタヌーンティーの旅に出て、東京の経済優先の価値観が音を立てて崩れる。「豊かさとは一体なんなのか?」を自分に問いかけるきっかけとなる。帰国後、立教大学大学院へ進学。在学中、乗馬の練習中に落馬して骨盤を骨折し2ヶ月入院。うつ病になるも、なんとか修士論文を書き上げ異文化コミュニケーション学修士号取得。卒業後、新築注文住宅の設計で風水との運命の出会い。しかし、設計は失敗。理想の未来を描けない東京の土地を離れ、2011年沖縄の離島へ移住。沖縄が東京から南西方位にあり、引っ越しのタイミングに風水的大吉方位だったので、風水の効果とやらを実験してみたかった。沖縄最初の新居は、築180年の琉球民家。離島の集落で王朝時代の風水集落に出会い、人生の使命を見つけたと確信して琉球風水師に転身。過去の新築住宅設計失敗の理由を徹底分析。2012年、親族も友人も誰も知り合いのいない宜野湾市で、琉球風水スクールを立ち上げる。ブログによる情報発信が新聞編集者の目に留まったことを機に、沖縄タイムス系新聞コラム通算80本以上執筆。有名企業・団体からの依頼でセミナー講師を務め、参加者の数は1000人以上に。新築住宅や商業空間の現場でも風水デザインを監修。2022年『琉球風水でナチュラルエレガント 風水空間デザインの教科書』出版。現在、聖地の点在する南城市の風水集落に住み、オンライン&対面のハイブリッド型のスクール、ロンジェ琉球風水アカデミー運営。少人数制の個別対応で、受講生に寄り添い、ひとりひとりの価値観にあった土地選び、家選び、室内装飾、生き方を一緒に考えている。県内の大学でも非常勤講師を務める。 「生き方に迷ったら、リセットボタンを押してみよ。人生はゲームさ。何度でもリスタートできるよ」 特典付きニュースレター「琉球風水インテリア通信」配信中 https://longe.jp/newsletter/