ロンジェ®︎琉球風水アカデミー学長の東道里璃です。
ロンジェ琉球風水アカデミー10月の活動を、マンスリーレポートとして報告いたします。風水空間デザイン®︎講座1級の講義内容や、受講生の実践や相談に対する私からのフィードバックなどを、一部抜粋して報告いたします。
このレポートを読んでいただくと、インテリアコンセプトを伝えるプレゼン資料の作り方のヒントや、魅せるインテリアデコレーションのポイント、プロでなくても簡単に使えるお勧めインテリアデザインソフト、学びの目的を明確にする大切さなどがわかります。
住まいも、暮らしも、人生も、より美しく、心地よく充実させる学びと実践法として、風水空間デザイン®︎をお役立てください。
10月の全体講義の内容を紹介
今月は、風水空間デザイン講座1級の3回目でした。ロンジェの講座は、カリキュラムに沿った講義を行うだけでなく、私が、受講生の皆様の日々の暮らしやお仕事の参考になると思ったトピックを取り上げ、インタラクティブにディスカッションするのも特徴です。
空間デザインコンペの応募資料 作成プロセスを解説
今回は、私が初めて挑戦した、某デザインコンペへの応募資料の作成過程を解説しました。ロンジェ®玉城本校にある動画撮影スタジオのリノベーションプランを、A3用紙1枚にまとめたプレゼン資料です。
タイトルは、「ロンジェ®玉城(たまぐすく)スタジオ 琉球陰陽スタイル」
プレゼン資料は、コンペでの審査の際、風水や風水デザインを詳しく知らない方がご覧になります。ですから、まずはタイトルを決める時点で、適切な単語を選び出すことに力を注ぎました。
単語を聞いた瞬間に「どんな映像をイメージするか」は、人によって異なります。また、専門家がイメージする世界と、一般の人がイメージする世界も異なります。
作品のタイトルから、こちらの意図したイメージができる限り正確に伝わるようにとの思いがありました。そのため、風水の専門用語がどれだけ認知されていて、どのように知覚されているか、リサーチを行いました。
「検索キーワード」リサーチでわかる認知度と知覚品質
私が適切な単語を選び出すために行なったのは、検索サイトにおける「検索キーワード」の月間ボリュームリサーチです。ここから、社会のニーズや、単語の認知度に加え、単語の知覚品質まで調査を行いました。
「検索キーワード」の月間ボリュームをリサーチすると、そのキーワードと一緒に検索されるキーワードの情報も得られます。ですから、「何を調べたくてこのキーワードを調べているのか」という、そのキーワードを検索している人の意図がわかります。
リサーチを通して、つくづく風水については「何がなんだかよくわからない」と感じている人が、日本では多いことがわかりました。また、残念ではありますが、どちらかというと「風水」をネガティブにとらえている人が多いのも現実です。たとえば、「風水を取り入れたら、家なんか建たない」と思っていたり。それは、私自身も経験があり、お気持ちもよくわかります。
私は琉球風水に出会い、楽しくて夢中で研究してきました。でも「風水」にネガティブなイメージを持っている方に対し、「琉球風水とは何か」と説明させていただく時は、イメージがネガティブな状態をゼロにもっていくだけで、エネルギーを使い果たしてしまうという経験もしてきています。
そんなこともあって今回、コンペへのエントリーを機に、ロンジェで頻繁に使用するキーワードのリサーチを行いました。「四神相応」「氣の流れ」「八方位」「個別運勢方位」…と一単語ずつ調べた結果、「陰陽」は認知度が高く、知覚品質もロンジェの考え方と近いことがわかりました。「陰陽」は、「バランス」や「生き方」をリサーチをしている時に打ち込む検索キーワードでした。難しい概念だというイメージはあっても、ネガティブなイメージはないようです。
このリサーチ結果から、応募作品のタイトルに「陰陽」を使うことを決めたと受講生の皆様にお伝えすると、インテリアデザイナーのAさんからは、「先日、友人に『風水』を勉強していると話したら、『占いでしょ』っていわれました。インテリア業界の人でもこのような反応です。とても残念な気持ちでした」というご意見が出てきました。
私自身も、そこでとても苦労しているので、受講生の皆様には「風水にネガティブなイメージを持っている方には、それがわかった時点で、説明を止めたほうがいいです」とお伝えしました。お互いハッピーな気持ちにならない時間は最小限にして、一緒にいる時間は楽しいお話をされるのが幸せだと思います。
お宝のような意見で、資料をブラッシュアップ
東京の一級建築士の受講生・Bさんからは、「写真が平面的な1枚だけでは、空間がつかめない。陰陽の解説で、光のお話をされているのですから、光がどのように部屋に入ってきているのかなど、空間全体が見たいです」とのご意見が出てきました。
一部の受講生は玉城本校に来て、実際にスタジオを見ているのですが、Bさんはまだいらしたことがありませんでした。そこで純粋に、「全部見てみたい」というお気持ちを率直にお伝えくださいました。
プレゼン資料は、A3用紙1枚。解説もたくさんあり、写真を何枚も載せるスペースがなかったので、メインカット1枚のみにしていました。しかし、よくよく見ると、「陰陽」をタイトルにしつつ、いつもの流れで「四神相応」の説明も入れ込んでいました。Bさんのご意見を受け、「四神相応」の内容を削除して、アングルを変えた4枚の写真を追加することにしました。
プレゼン資料はほぼ出来上がりのつもりで、受講生の皆さんに解説したのですが、講義を終えてから3000枚近くシャッターを押し、新たな写真を撮影いたしました。受講生の皆様からお宝ようなご意見と、とても良いエネルギーをもらい、感謝の気持ちでいっぱいです。
デコレーションスペースのデザインのコツは「アート・ライト・チェスト」
風水空間デザイン講座1級の講義では、以下の2つを解説しました。
- 風水鑑定報告書(氣の流れ・個別運勢方位)
- 風水レイアウトとデコレーション
「風水レイアウトとデコレーション」の講義は、今年の新コンテンツです。
昨年、本を出版したことで、新築注文住宅の風水設計のノウハウを体系化しました。家具をどのように置くかを決める「風水レイアウト」は、四神相応の考え方をベースに氣の流れから設計します。そして、今年に入って私が空き家のフルリノベをする際、インテリア的にデコレーションのスペースをまず第一に考えて設計を行いました。これが、私自身、とても満足度が高かったことから、このノウハウを体系化して風水空間デザイン講座の講義用にコンテンツ化しました。
インテリアのデコレーションは、これまで、私自身もいろいろと悩んできました。インテリアの悩みを解決する突破口となったのは、昨年テーブルコーディネートを体系的に学んだことです。装飾の基本を理解することができました。何事も、基本を理解すると、応用ができるものであることを実感しています。
風水レイアウトとデコレーションのコツをシンプルにお伝えすると、デコレーションスペースをつくるための基本アイテムは、「アート・ライト・チェスト」の3点セットです。アート(絵、写真、鏡など)、ライト(照明)、チェスト(飾り棚)の3つのアイテムを、その空間のフォーカルポイントに設置します。そして、フォーカル・ポイントのデコレーションをスペースを主役して、壁紙やカーテン、床の色やデザインを考えていくと、インテリア的に完成度の高い空間が出来上がります。
これは便利! インテリアのデザインツールを紹介
ロンジェでは、模様替えのプランニングを行っている受講生も多くいます。受講生の皆さんにお勧めした、プロでなくても簡単に使える図面作成のソフト「エドラマックス」をご紹介します。私もリフォーム会社の社長さんからお勧めいただき、使い始めました。
私はこれまで、新聞コラムの執筆や本の出版の際には、無料の間取り設計ソフト「せっけい倶楽部」を使わせていただいて参りました。「氣の流れ」のイメージを解説するのに、とてもわかりやすい図が作成できて、大変便利でした。
しかし設計となると、細かい数値で精密に図面を作っていかなくてはなりません。プロの建築士が使っているCADは、私にはあまりにハードルが高く、また、インテリアデザイナーがよく使われている「マイホームデザイナー」はWindows版しかありません。ご紹介する「エドラマックス」はMacにも対応しており、デザイン的に凝ったイメージはできませんが、シンプルで使いやすいのが特徴です。
初めてソフトを立ち上げ、取り扱い説明書をザッと読み、建築図面を作ってみると…。わずか1時間で、20坪の間取り図が出来上がりました。模様替えでは、お部屋の内寸をきっちり測り、家具のサイズと動線を確保する設計がもっとも重要なタスクの一つです。エドラマックスは、壁の長さ、ドアや窓の幅、家具や水廻り設備の幅と奥行きなど、サイズをダイレクト入力できるので、難しい操作なく正確な図面を作成できます。
私は今まで、Mac用のプレゼンテーションソフト「Keynote」を使ってできる範囲で、設計デザインを行ってきました。それでも、施工担当者へイメージを伝えるのは十分でしたが、やはり、図面作成の専門ソフトは機能が素晴らしいです。
価格は、20,000円程度。CADやホームデザイナーに比べればだいぶお手頃な価格ですね。設計のプロでなくても使える、操作の簡単さが魅力です。無料体験もできますので、ご興味を持たれた方は、下記のWebサイトにアクセスされてみてください。
Wondershare EdrawMax
https://www.edrawsoft.com/jp/ad/edrawmax-brand.html
受講生の実践課題より〜 学ぶ目的を明確にする
風水の良い自宅をつくりたい
「風水の良い自宅をつくりたい!」との思いで、風水空間デザイン講座を受講されているCさん。建築ソフトの資格や製図の実務経験もあるため、これからどのようにカリキュラムを進めていくか、今一度、方向性を確認しました。
◇ ◇ ◇
学長 東道里璃からのフィードバック
氣の流れがよく心地よい家具配置の要望が出せるようになる
個別コンサルティングでは、改めて「何のために風水を学びたいのか」という目的を確認しました。ロンジェのコンテンツは世界が広いので、全てを一気にやろうと思うとどれも手つかずになってしまいます。そのため受講生、お一人お一人の目的に合わせて、ワークの内容をカスタマイズしています。
Cさんは、「仕事で使えるようになりたい」というお気持ちもあるようですが、一番のお気持ちは「風水の良い自宅を新築したい」とのこと。製図のお仕事もされているので、「実際に、建築設計の現場での間取り図を見ていて、どのように感じていますか」とお聞きしたところ、「生活レベルの視点で図面を見た時に、どこにどう家具を置くんだろう?、と感じる図面が多いです」とのお答えでした。
ゼロから一の風水設計図面を描けるようになるのは、正直、難易度が高いです。しかし、施主様が風水空間デザインを学ぶと、基本設計の間に氣の流れのよい家具配置をイメージして、ご自身で要望を出すことは簡単にできるようになります。
全体の間取り設計に影響を与えるものではなく、部屋ごとに、窓の位置や大きさ、ドアの位置、収納の場所のリクエストを出すだけです。そうすれば、氣の流れの良い位置に家具を置ける住宅を造ることが可能です。
そのためには、一通り、基礎知識をインプットした上で、ベッド、椅子、ソファの配置ができるようになれば大丈夫です。ロンジェのカリキュラムは膨大な量がありますが、個人の目的に合わせて選択できるようにとの思いでワークを用意しておりますので、全てをやる必要はありません。
Cさんのケースでは、基礎知識のインプットには動画を見ていただき、4種類の琉球風水鑑定と、寝室、書斎、LDの家具配置をイメージするワークに焦点をしぼり、進めていくことに決めました。
Cさんはこれから風水鑑定図面を作成されます。オンラインカリキュラムの扱いに戸惑っておられるようでしたので、特別補講をご提案。後日、グーグルスライドで作成しているロンジェオリジナルの風水鑑定図面テンプレートを使ったワークを一緒に行いました。
風水鑑定は、図面を作った後に、鑑定結果を言語化する「現状分析」の作業が一番の要。受講生から「分析を言語化するのが難しい」という声が多く挙がるのが陰陽鑑定です。その言語化を手助けするツールとして私は、「陰陽ミキサー」を開発しました。
「陰陽ミキサー」は直感で使え、陰陽理論がわからなくても、左から順番に一つずつ動かしていけば、誰でも陰陽鑑定ができます。Cさんには言語化の前にまず、陰陽ミキサーつまみだけを動かしてみるようにアドバイスしました。
ロンジェの講座を受講してくださった全員が、ご自身の目標を達成できるよう、私も全力でサポートしたいと思います。
【お知らせ】2023年11月25日(土)沖縄本島南部で「琉球風水インテリアデコレーション」のイベントセミナー開催
沖縄の伝統工芸の専門店にて、私が講師を務めるイベント・セミナーを開催いたします。
◆セミナー概要
日時:2023年11月25日(土)13時〜14時
場所:沖縄本島南部
テーマ:「琉球風水インテリアデコレーション〜琉球オリエンタルリゾートスタイルで」(仮)
講師:東道里璃(琉球風水師)
定員:35名
まもなく募集開始の予定です。詳細が決まりましたら、ニュースレターでご案内いたします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
東道里璃 (とうどう りり)
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