【写真:世誇殿の前にて】

ロンジェ琉球風水アカデミー、学長の横川明子です。

首里城正殿の後ろ側、大奥にあたる御内原見学へ行ってきました。

正式な開園は2019年2月1日ですが、1月28日から31日まで、開園を記念して無料開放がありました。

工事中から、建築現場の見学に何度も足を運んでいたので、いったいどんな風にできあがったのか、とても楽しみでした。

御内原は、国王の家族と、女官たちの生活していた場所。プライベートな空間であるために、当時の様子を知る資料は大変すくなく、建物の中の様子が復元されている建築物はありません。建物の外観の復元により、正殿の後ろの空間に、どんな建物がどんな配置で存在したのか、往時の雰囲気を味わうことができます。

構成としては、正殿の後ろに儀式の行われる広場、後之御庭(くしぬうなー)があります。この後之御庭を正殿を含めて、4棟の建物が四方を取り囲んでいます。正殿の後ろにある建物が世誇殿(よほこりでん)。世誇殿の左手に、御内原の台所であった寄満(ゆいんち)。世誇殿の右前に、女官たちの住んでいた女官居室があります。

世誇殿

世誇殿です。通常は、王女の住んでいた場所。国王なき後に、世子(王子)を新しい国王とするため儀式が行われた場所でもあります。

世誇殿(室内)

飲食はできませんが、休憩所となっています。ヒノキの良い香りが漂っています。

寄満(ゆいんち)

女官居室

当時、女官たちは100人近くいたと伝えられています。半分は地方の美しさを見初められた女性たち。半分は、首里の士族の娘たちが、通いでここ御内原に働いていたそうです。

金蔵(かねぐら)

世誇殿の後ろに、このようなスペースがあります。王家の宝物が保管されていた、金蔵のあった跡です。ただ、資料がないためスペースだけがつくられています。

湯屋

こちらは、女官たちの入浴施設。ここには、建物があったそうで、入浴といっても、湯気を利用していたそうです。この近くから燃やした炭が大量に発見されているそうです。四角形の窪みの内側が防水加工がされており、水を入れたり、湯をわかしていた可能性が高いと考えられています。

これらの奥にある、寝廟殿や東のアザナについては、明日のブログでご紹介します。

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東道里璃【Lily Todo】 株式会社ロンジェ 代表取締役 立教大学大学院異文化コミュニケーション学修士 著書「琉球風水で叶うナチュラルエレガント 風水空間デザインの教科書」(ガイアブックス刊) 東洋哲学の陰陽五行、琉球王朝の風水思想を、働き方・暮らし方・生き方に活かす「陰陽ライフスタイリスト講座」を主宰。宇宙の法則「陰陽論」を、脳科学・色彩心理学・西欧伝統インテリア・ライフデザインと統合。オリジナルの”陰陽ミキサー”を使った再現性の高い「陰陽バランス調整法」を提唱する。女性経営者、社長夫人など、会社経営に関わる女性の悩みやストレスに寄り添う。人間関係や心の在り方はお金には換算できないが、失った時の損失は計り知れないことから、会社と家庭の双方における、関係者との関わり方、室内環境の調え方、役割、心得など、陰陽の調和の取れた理想のライフスタイルへと変革するための支援を行っている。 「幸せになるには原理原則があります。他人を変えることはできませんが、自分を変えることはできます。古代中国から伝わる宇宙の法則「陰陽論」で人生のバランスを取り、新しい生き方の扉を開きませんか」 特典付きニュースレター「陰陽ライフスタイル通信」配信中 https://longe.jp/newsletter/