アロマと琉球風水ですっきり第11回 現代住宅のトイレ

感謝の心でこまめに掃除

 

前回(第10回)は、琉球民家のトイレの風水について解説しました。今回は、琉球民家の風水のエッセンスを取り入れた、現代住宅のトイレの整え方についてお話します。

明るい、きれい、さらさらに

トイレの風水インテリアの基本は、明るい、きれい、さらさら、無臭または良い香りです。水周りはどうしても水の氣が過剰になり、陰に傾きがちです。過剰な水の氣を減らすには、水を吸い取る木の氣や、水を乾燥させる火の氣を取り入れます。ファブリックは統一感をもたせること。暗い印象にならないよう、白や明るいトーンの色を選びましょう。

木の氣を強めるには、観葉植物などを取り入れます。
アロマストーンで天然アロマの香りを漂わせるなど、良い風を感じる雰囲気も◎。
火の氣や陽の氣が必要と感じる場合は、クリスタルなどの置物、きれいな写真等を取り入れましょう。

健康運司る場所 衛生面とにおいに氣をつける

風水の運気でみると、トイレは排せつ物の場であり、ウイルスや雑菌による病気の感染が広がる場でもあることから、健康運に影響します。健康運を上げるポイントは、雑菌を増殖させず、清潔を保つこと。便器の細かい部分、床や壁などもしっかりと汚れを取り除き、除菌、殺菌をすることが大切です。カビや悪臭などの悪い氣が発生しづらい環境を作りましょう。

財運を司る場所 水の氣を清らかに

トイレは、住宅の財運に影響すると考えます。財運は水によって運ばれ、水のあるところに留まり、そして、流れ出ていきます。水洗トイレは、臭いが外に出にくいように、便器の中に常時水を溜めておく構造になっています。その水に、財運の氣が入り、外に排出されます。財運を上げるポイントは、水が清らかであること。水の氣を淀ませないように、特に水の溜まる便器の中は、汚れをこまめに取り除きましょう。財運が一気に漏れでないよう、トイレの蓋や、扉はきちんと閉めると、トイレの悪い氣が住宅内に逆流するのを抑えることもできます。

運勢アップを期待できる空間

トイレは住宅内で何かと凶の要素になってしまいがちですが、インテリアを整え、清浄に保つことで、運勢アップを期待できる場でもあります。トイレには神様がいるといわれます。神様がいるから掃除や拝みするのではなく、空間を清浄にし、心を磨くことによって、そこに神様が宿るのです。食に恵まれ、健康に過ごすという当たり前の日常に、感謝の祈りを捧げながらお掃除するのが一番の開運行動です。

アロマdeナチュラルハウスキーピング 『アロマ重曹』『アロマスプレー』

◆アロマ重曹 150g

材料:重曹150g・精油15滴・重曹シェーカー
作り方:重曹シェーカーに重曹と精油を入れ、マドラー等で混ぜ合わせる。

使い方:便器に重曹を振りいれ、ブラシやスポンジで磨く。重曹シェーカーを置いておくだけで、香りが広がります。

◆アロマスプレー 200ml

材料:無水エタノール 120ml 精油40滴 精製水80ml スプレー容器
(1) ビーカーにエタノールと精油を入れ混ぜ、精油を溶かします。
(2) スプレー容器に、1と精製水を入れて、混ぜ合わせたら出来上がり

使い方:便座や手が触れる場など、殺菌したい拭き掃除に最適。水とエタノールを混ぜ合わせ、エタノールの濃度が60~80%だと殺菌作用があるといわれています。お掃除と同時に、香りも広がります。

※精油は効果効能にこだわり過ぎず、好きな香りを選びましょう。シトラス系や、ミント系、ユーカリなどがトイレと相性が良くお勧めです。何よりお掃除が大事な空間ですが、お掃除グッズは直接目に見えないように収納を。コンパクトなサイズの床ブラシを選ぶなど、使っていない時は扉つきの収納棚等に綺麗に収納してください。お掃除グッズを清潔に保つことも忘れずに。

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琉球風水研究者/風水空間デザイナー®/ロンジェ琉球風水アカデミー学長/沖縄国際大学非常勤講師 沖縄の伝統文化としての「琉球風水」を専門とする研究者。 首里城をはじめとする歴史的建造物や都市景観に見られる風水思想を、学術文献、漢文資料(『使琉球録』など)や発掘調査報告をもとに検証し、琉球王国の空間構造と自然観・世界観を、歴史文化の視座から紐解く研究を行っている。 立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科修了(修士)。現在、沖縄国際大学経済学部地域環境政策学科にて、これから世界へ羽ばたこうとする学生を対象に、琉球風水・地域文化、異文化コミュニケーションを学ぶ「グローカルセミナー」を講義。 また、琉球風水の知見を現代空間に応用する専門家「風水空間デザイナー®」としても活動し、主宰する「ロンジェ琉球風水アカデミー」では実践と学術をつなぐ教育を展開している。 2022年には著書『風水空間デザインの教科書』(ガイアブックス)を出版。 さらに、首里城復興イベント「木曳式」では、沖縄県より公式認定を受けイベントを開催し、60秒イメージ映像を制作。沖縄タイムスなどの新聞・雑誌への寄稿や講演活動を通じて、琉球風水の文化的価値と現代的意義を広く発信している。 東京都世田谷区出身で、かつてはJARTIC日本道路交通情報センターでキャスターを務めた経歴も持つ。趣味はスクーバダイビングとトレッキング。自然と対話しながら、土地の「気」を感じる時間を大切にしている。